※本記事は広告・PRを含みます。2026年9月30日時点で確認した情報をもとに作成しています。
「HBM4の量産が始まった」「16段で先行」「Rubinに採用」。こうした見出しだけを追っていると、結局どの会社がどこまで進んでいるのか、つかみにくくなりませんか。
先に結論:12段のHBM4は3社とも出荷中で、差がつき始めているのは「16段」と次の「HBM4E」です。16段の量産は、9月30日時点ではまだ報道の段階にとどまっています。3社の公式発表と決算を確認日つきで整理したので、ニュースの見出しと見比べながら読んでみてください。
この記事の答え
HBM4は3社とも量産・出荷の段階に入り、NVIDIAのRubinも本格生産に入りました。次の分かれ目は16段とHBM4Eです。
- 出荷開始:サムスン2026年2月、マイクロン1〜3月、SKハイニックス4〜6月(各社公式)
- 16段:SKハイニックスは8月時点で「認証中」と発表。9月に出荷開始との業界報告はあるが公式発表はなし
- HBM売上シェア(2026年4〜6月期・Counterpoint調べ):SKハイニックス50%/サムスン33%/マイクロン18%
HBM4とは:前の世代から何が変わったか
HBMは、メモリの板を縦に積み上げてAI向けの半導体のすぐ横に置く、高速なメモリです(基本はHBMとは?|AI時代のメモリ革命を初心者向けに解説)。HBM4はその第6世代で、業界団体JEDECが2025年4月に規格を公表しました。
| 項目 | HBM4の規格(JEDEC) | 意味 |
|---|---|---|
| つなぐ配線(データ幅) | 2048ビット(HBM3の2倍) | 一度に運べる量が増える |
| 速さ(1個あたり) | 最大2TB/秒 | 各社はこれを上回る速度を競っている |
| 積む段数 | 4・8・12・16段 | 段数が多いほど容量が増えるが作るのが難しい |
| 最大容量 | 64GB(16段) | いま出荷の中心は36GB(12段) |
出典:JEDEC(JESD270-4)。2026年9月30日確認。

もう一つの変化は、いちばん下の土台(ベースダイ)です。SKハイニックスはTSMCと組み、サムスンは自社の4ナノの工程で作っています。「高く積んでも良品が取れるか」が、各社の利益を分けます。
3社の量産・出荷状況(2026年9月30日時点)
3社とも、公式に「量産」または「大量出荷」を発表しています。出荷を始めた時期は、公式発表を並べるとサムスンがいちばん先です。

| 会社 | HBM4の出荷 | 直近の公式説明 |
|---|---|---|
| SKハイニックス | 2025年9月に開発完了・量産体制を発表。2026年4〜6月期に大量出荷を開始 | 下半期に生産を拡大(7月29日の決算) |
| サムスン電子 | 2026年2月12日に「業界初」の量産出荷を発表(12段・24〜36GB) | 4〜6月期にHBM4の販売を拡大(7月30日の決算) |
| マイクロン | 2026年1〜3月に36GB(12段)の大量出荷を開始(3月16日発表) | 主力顧客の製品向けに大量出荷中(6月24日の決算)。9月30日の決算説明会でも「立ち上げは順調」と説明 |
出典は末尾に記載。2026年9月30日確認。
SKハイニックスは決算説明会で、HBM4の歩留まり(良品になる割合)と品質が「前の世代に近い水準」まで上がったと説明しています(Dailian 2026年7月29日)。「どこが量産できるか」の段階は終わり、「どこがどれだけ出せるか」の段階に入っています。
16段(16-Hi)はどこまで来たか
いま出荷の中心は、12段・36GBです。16段にすると1個48GBになり、容量が約3割増えます。ただし、高く積むほど良品を取るのは難しくなります。
| 会社 | 16段HBM4の状況 | 根拠 |
|---|---|---|
| SKハイニックス | 8月下旬に「認証段階」と発表 | Hot Chips 2026での同社発表(ヘラルド経済) |
| サムスン電子 | 顧客の予定に合わせて16段(最大48GB)を用意する方針 | 2月12日の公式発表 |
| マイクロン | 48GB(16段)のサンプルを顧客へ出荷 | 3月16日の公式発表 |
9月16日には、米調査会社Silicon Analystsが「SKハイニックスが7〜9月期に16段の大量出荷を始めた」とする供給網の調査を出しました。韓国メディアも、会社やNVIDIAの公式発表ではないと断ったうえで報じています(2026年9月17日)。SKハイニックスは9月28日、TSMCの会議で16段・48GBのHBM4を展示したことを公式ブログで紹介しました。ただ、その記事の中に、16段の量産や出荷の時期についての記載は見当たりませんでした。16段の量産は、9月30日時点でも「報道段階」です。
NVIDIA Rubinへの採用:本格生産に入った
HBM4の最大の使い道は、NVIDIAの次世代AI基盤「Vera Rubin」です。NVIDIAは8月26日の決算で、Rubinが本格生産に入り、CoreWeave・Google Cloud・Microsoft Azureなどでラックが動いていると発表しました。同じ四半期の売上は962億ドル(前年同期比+106%)です(NVIDIA公式)。
6月5日には、ジェンスン・フアンCEOが3社ともRubin向けHBM4の認証を通過したと述べたと報じられました(Yahoo Finance)。3社とも「採用される側」に入ったうえで、量の取り合いになっています。

その結果がシェアです。Counterpoint Researchによると、2026年4〜6月期のHBM売上シェアはSKハイニックス50%、サムスン33%、マイクロン18%でした(2026年9月3日報道)。サムスンは1〜3月期の21%から伸ばしています。決算の詳しい比較はサムスン・SKハイニックス・マイクロン比較|決算とHBM【2026年9月】、NVIDIAはNVIDIA Q2 FY27決算速報|売上962億ドル・Data Center+117%・Q3は1,080億ドル見通し【2026年8月】で整理しています。
マイクロンの9月の決算と、次の山場のHBM4E
マイクロンは9月30日(米国時間)、2026年度第4四半期(6〜8月)の決算を発表しました。売上は542.3億ドルと、会社予想(500億ドル±10億ドル)の上限を上回りました。次の四半期の売上の会社予想は615億ドル±15億ドルです(決算発表)。同じ日の決算説明会では、HBMの売上が全社の売上より速く伸びたこと、2027年分のHBM供給量の大部分を前年より大幅に高い価格で契約済みであることを説明しました。NVIDIAとは、業界初の特注型HBM4E「NVHBM」に取り組んでいます(決算説明会の原稿)。
| 会社 | 次世代HBM4Eの状況(公式) |
|---|---|
| SKハイニックス | 上半期にサンプル出荷を完了。2027年の本格量産が目標 |
| サムスン電子 | 業界初のサンプルを主要顧客へ出荷 |
| マイクロン | 開発中。量産は2027年の見込み。NVIDIAと特注型の「NVHBM」に取り組む(9月30日の決算説明会) |
HBMはほぼ2年ごとに世代が替わり、そのたびに順位が動いてきました。サムスンについては、2027年にHBM4系の生産を2倍以上にする見通しも韓国で報じられています(Seoul Economic Daily 9月20日・関係者談)。
値段の見通しも出ています。調査会社TrendForceは9月29日、HBMの品不足は2027年も続くとみて、2027年のHBMの平均価格が前年より121%上がるとの予想を出しました。値段の高いHBM4の比率が上がり、2027年後半にはHBM4Eも少しずつ立ち上がる、という見立てです。
日本の関連銘柄:装置と検査の3社
HBMを作るメーカーは韓国・米国の会社ですが、作る道具は日本企業が多く担っています。下の表の3社とも、2026年4〜6月期は好調でした。
| 会社(コード) | HBMとの関わり | 2026年4〜6月期(公式) |
|---|---|---|
| アドバンテスト(6857) | できたメモリやAI半導体を検査する装置 | 売上3,675億円(+39.3%)で過去最高。通期予想を売上1兆7,140億円へ上方修正 |
| ディスコ(6146) | 薄く削る・切る装置 | 出荷額1,359億円(+22.3%)で過去最高。先端ロジックやHBMなど、高性能半導体向けの需要が高水準と説明 |
| 東京エレクトロン(8035) | 回路を作る装置全般 | 売上7,323億円(+33.3%)。中間期予想を上方修正 |
各社の決算短信(アドバンテスト7月29日・ディスコ7月23日・東京エレクトロン7月30日)。増減は前年同期比。2026年9月30日確認。
アドバンテストは、メモリ検査でも「高性能DRAM向けを中心とした製品販売の伸長」と説明しています。3社ともHBMだけの会社ではなく、AI半導体全体の投資に連動します。
日本株はふだんの証券口座で買えます。松井証券は1日の約定代金の合計50万円まで国内株の取引手数料が0円で、NISA口座の国内株も0円です(公式サイト・9月30日確認)。少しずつ買い足していきたい人に向いています。
米国・韓国のHBM銘柄を日本から買うには
メーカー本体を持つ方法は3つです。
| 買いたいもの | 必要な口座 |
|---|---|
| マイクロン(MU) | 米国株を扱う証券会社 |
| SKハイニックス | 米国ADR(SKHY・2026年7月上場)なら米国株口座/本体(000660)はSBI証券の韓国株 |
| サムスン電子(005930) | SBI証券の韓国株 |
マイクロンを少額から持ちたい人には、DMM株が合います。1株単位で注文でき、NISAの成長投資枠でも米国株を買えます。
韓国株の注文手順はSKハイニックス株の買い方【2026年9月】NISA・ADRは1枚約3万円、将来性はSKハイニックス株の見方【2026年9月】決算・HBMシェア・目標株価とリスクで説明しています。まとめて持つなら、メモリ半導体ETF比較|SMH・DRAM・639Aの選び方【2026年9月】も参考になります。
買う前に知っておきたいリスク
一つ目は、期待の高さです。SKハイニックスは7月の過去最高の決算でも、発表当日に株価が下がりました(詳しくはサムスン・SKハイニックス・マイクロン比較|決算とHBM【2026年9月】)。いまは「良い決算か」より「予想をどれだけ超えたか」で動きます。
二つ目は、メモリ価格の波です。品不足で値段が高い局面は、増産が進めば逆に回ります。三つ目は、16段の量産など「報道だけ」の話を先取りしすぎることです。一度に全額を入れず、何回かに分けて判断するのが現実的です。リスクの整理はメモリ株の暴落リスク5選|AIバブル崩壊に備えるヘッジ法3選【2026年最新】で解説しています。
まとめ:3社横並びから「16段とHBM4E」の勝負へ
- HBM4は3社とも量産・出荷中。出荷開始はサムスン2月、マイクロン1〜3月、SKハイニックス4〜6月(公式)
- NVIDIA Rubinは8月に本格生産入り。HBM売上シェアはSK50%・サムスン33%・マイクロン18%(4〜6月期)
- 16段はSKハイニックスが先行とみられるが、9月30日時点で公式の量産発表はない
- 日本の装置・検査3社も4〜6月期は好調。マイクロンは9月30日の決算で、売上542.3億ドルと会社予想を上回った
手始めに、SKハイニックスの公式ニュースルームを開いて、16段のHBM4について新しい発表が出ていないかを見ておくとよいでしょう。
この記事は情報の整理が目的で、特定の銘柄を勧めるものではありません。投資の判断はご自身でお願いします。
出典(2026年9月30日確認)
- JEDEC:HBM4規格 JESD270-4(2025年4月)
- SK hynix:HBM4開発完了・量産体制(2025年9月)
- SK hynix 2026年4〜6月期決算(2026年7月29日)
- Dailian:SK hynix 決算説明会(2026年7月29日)
- ヘラルド経済:SK hynix Hot Chips 2026 発表(2026年8月24日)
- グローバル経済:16段HBM4の供給網報告(2026年9月17日)
- SK hynix:TSMC OIPでの展示の紹介(2026年9月28日)
- Samsung:HBM4 量産出荷(2026年2月12日)
- Samsung 2026年4〜6月期決算(2026年7月30日)
- Seoul Economic Daily:サムスンHBM4増産(2026年9月20日)
- Micron:HBM4 大量生産(2026年3月16日)
- Micron FY2026 第3四半期 決算発表(SEC 8-K・2026年6月24日)
- Micron FY2026 第4四半期 決算発表(SEC 8-K・2026年9月30日)
- Micron FY2026 第4四半期 決算説明会の原稿(2026年9月30日)
- NVIDIA 2027年度第2四半期決算(2026年8月26日)
- Yahoo Finance:Rubin向けHBM4の3社認証(2026年6月5日)
- Counterpoint HBMシェア報道(Asia Business Daily・2026年9月3日)
- TrendForce:HBMの2027年価格見通し(2026年9月29日)
- アドバンテスト 2027年3月期 第1四半期決算短信(2026年7月29日)
- ディスコ 2027年3月期 第1四半期決算短信(2026年7月23日)
- 東京エレクトロン 2027年3月期 第1四半期決算短信(2026年7月30日)
- 松井証券:手数料
あわせて読みたい

