キオクシア(285A)株は買いか。2026年4〜6月期は売上1兆7,671億円・営業利益1兆2,700億円と過去最高。10月1日には1株が3株になる株式分割も決まりました。無配を続ける理由と買い時の条件を整理します。
【2026年7月31日更新】2026年4〜6月期の決算と、1対3の株式分割が発表されました
この記事の本文は2026年3月期(前の期)の数字で書かれています。そのあと、状況が2つ大きく変わりました。
① 1四半期だけで、前の期の年間営業利益を大きく超えました
| 項目 | 2026年4〜6月期 | 前年同期 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上収益 | 1兆7,671億円 | 3,428億円 | +415.5% |
| 営業利益 | 1兆2,700億円 | 449億円 | 約28倍 |
| 四半期利益 | 8,422億円 | 183億円 | 約46倍 |
| 1株当たり利益 | 1,539.91円 | 33.90円 | — |
前の期(2026年3月期)の年間営業利益は8,704億円でした。それを1四半期だけで上回っています。生成AI向けデータセンターのSSD需要と、販売単価の上昇が理由です。会社は4〜9月の中間期で売上収益4兆1,571億円・営業利益3兆1,600億円を見込んでいます。
② 2026年10月1日に、1株が3株になります(株式分割)
7月31日の取締役会で決まりました。株式分割とは、1株を分けて株数を増やすことです。持っている価値は変わりませんが、1株の値段が3分の1になるので、買うのに必要なお金も3分の1になります。これまで手が届かなかった人でも買いやすくなります。
本文で説明している「単元株の必要資金」は、10月1日以降は約3分の1として読んでください。
⚠️ 配当は今回も出ません。2027年3月期の第2四半期末の配当予想は0円です。これだけ稼いでいても、稼いだお金は設備投資に回す方針が続いています。配当をあてにして買う銘柄ではないという点は、本文の結論から変わっていません。
出所:キオクシアホールディングス「2027年3月期 第1四半期決算短信〔IFRS〕(連結)」2026年7月31日。1株当たり利益は株式分割の影響を考慮していない数値です。通期の業績予想は本短信では開示されていません。
※本記事は広告・PRを含みます。2026年6月時点の情報をもとに作成しています。投資にはリスクが伴います。投資判断は自己責任でお願いします。
キオクシア株(285A)は2026年6月11日終値¥75,440(公開価格¥1,455の約52倍)まで上昇したNAND世界シェア18%の最大手です。「今が買い時か」「目標株価はいくらか」「配当はあるか」を2026年5月の最新データで徹底検証します。AI需要との関係・競合比較・松井証券での購入手順まで初心者にもわかりやすく解説します。
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🔄 2026年6月12日更新 📖 読了目安 約20分
CONCLUSION|結論
キオクシア(285A)は高成長だが高ボラティリティのモメンタム株。長期のAI・NAND成長を信じられる人だけが、急落を許容できる範囲で持つ銘柄です。
2026年6月11日終値は¥75,440、6月12日には取引時間中に¥81,860(前日比+8.51%)まで上昇。上場時の公開価格¥1,455から約52〜56倍に達し、時価総額は約44.7兆円規模。AIデータセンター向けNAND需要と外資系証券の格上げが追い風ですが、株価は1日で±10%動く水準まで過熱しており、短期は要注意です。
現状(2026/6/12)
¥81,860(取引時間中)/約56倍
PBR31.97倍と割高圏。実質無配のため値上がり益狙いの銘柄。
買うべきか
「全力買い」は非推奨
AI・NANDの長期成長を信じられる人が、少額・分割で。短期勝負には不向き。
買い方
国内ネット証券で1株〜
東証プライム上場の日本株。NISA成長投資枠も利用可。
▽ 「なぜこの結論か」の根拠(最新株価・決算・リスク)を以下で解説します
この記事でわかること
- ✅ 2026年3月期通期決算のポイント(売上2兆円超・過去最高益・無配継続)
- ✅ 筆者が買い時判断に使っている3つの定量指標(PER・メモリ市況・決算モメンタム)
- ✅ 単元株数と必要資金の目安、NISA成長投資枠での現実的な買い方5ステップ
- ✅ 中国YMTCの台頭がNAND市況に与える影響シナリオ
✍️ この記事について:個人投資家として半導体・メモリ業界を継続ウォッチしているisland-nameが、各社の決算資料・公式IRを一次情報として執筆しています。本記事は情報提供を目的としたものであり、投資助言ではありません。投資の最終判断はご自身でお願いします。
【2026年7月18日更新】キオクシア株は2026年7月に急落しています。7月17日はストップ安の52,110円(前日比▲16.1%)で取引を終え、6月22日の上場来高値112,700円から半値以下(▲53.8%)に。時価総額は30兆円を割り込みました(Yahoo!ファイナンス・日本経済新聞報道、確認日2026-07-18)。背景には米半導体株安に加え、米特許訴訟で約370億円規模の支払いを命じる陪審評決が報じられたことがあります。本文には執筆時点(6月11日終値ベース)の株価記載が残っているため、発注前に必ず最新株価で再計算してください。急落の全体像は「半導体・メモリ株はなぜ暴落した?SK Hynix・Micron・キオクシア急落の3つの理由」をご覧ください。
【最新サマリ】2026年6月時点のキオクシア(285A)
要点: 売上2兆円超の過去最高益でも配当は無配。株価は公開価格の50倍超まで上昇しており、買うなら少額・分割が基本です。
2026年6月時点の確定事実を3点に絞ってまとめます。詳しい根拠は後述の各セクションで解説します。
- ① 2026年3月期 通期決算(2026年5月15日発表)で売上初の2兆円超え・営業利益約2倍。AIデータセンター向けNAND需要が業績を押し上げ、過去最高益を更新しました。詳細は通期決算セクションへ。
- ② 2024年12月の上場時公開価格1,455円から、2026年6月11日終値¥75,440(約52倍)まで上昇。6月12日には取引時間中に¥81,860(前日比+8.51%)を付けました。NAND世界シェア18%の最大手として、上場約1年半で時価総額は約44.7兆円規模に拡大しています(PBR31.97倍と割高圏。出典:kabutan 株価情報)。詳細は株価推移セクションへ。
- ③ 2027年3月期Q1(2026年4-6月)見通しは純利益8,690億円(前年同期比+113%)。AI需要を背景に成長継続の見通しがガイダンスで示されています。詳細は業績見通しセクションへ。
⚠️ 株価ドライバー要因(2026年5月時点):(1) AIサーバー向けHBM・eSSD需要の継続拡大、(2) NAND市況の需給バランスと価格動向、(3) 米中半導体規制と為替(円安/円高)の影響——の3点を要チェック。本記事の各セクションで詳しく解説します。
キオクシアとは
キオクシアは東芝メモリを前身とする、NAND型フラッシュメモリで世界シェア約18%・第3位の日本企業です。
📊 NVIDIA Q1 FY27 決算速報(2026年5月20日発表)
売上 816億ドル(+85% Y/Y)、Data Center売上 752億ドル(+92% Y/Y)で過去最高更新。配当25倍増配+自社株買い800億ドル承認の意味とは?
キオクシア(KIOXIA)は、2018年に東芝メモリから社名変更して誕生した、NAND型フラッシュメモリの世界大手メーカーです。2024年12月に東証プライム市場に上場し、銘柄コードは「285A」です。
NAND型フラッシュメモリは、スマートフォン、SSD(ソリッドステートドライブ)、データセンターのストレージなど、幅広い用途に使用される不揮発性メモリです。キオクシアはこの分野でSamsung、SK Hynixに次ぐ世界シェアを持っています。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 正式名称 | キオクシアホールディングス株式会社 |
| 設立 | 2018年(東芝メモリから社名変更) |
| 本社 | 東京都港区 |
| 銘柄コード | 285A(東証プライム) |
| 主力製品 | NAND型フラッシュメモリ、SSD |
| 主要製造拠点 | 四日市工場、北上工場 |
| 技術パートナー | Western Digital(合弁生産) |
上場後の株価推移(公開価格から50倍超の軌跡)
要点: 公開価格1,455円→2026年6月11日終値75,440円と約52倍まで上昇後、2026年7月17日には52,110円(上場来高値比▲53.8%)まで急落。1日で±10%超動く高ボラティリティ局面が続いています。
キオクシアは2024年12月の上場時、公開価格1,455円でスタートしました。しかし上場後の株価は予想を大幅に上回るペースで上昇し、2026年6月2日に終値7万円台に乗せた後も上昇が続き、2026年6月11日終値は75,440円(IPO比約52倍)、2026年6月12日には取引時間中に81,860円(前日比+8.51%)まで上昇しました。時価総額は約44.7兆円規模に拡大しています(出典:kabutan 株価情報・2026年6月12日13:30時点)。
この急騰の背景にはいくつかの要因があります。
急騰の要因
- AI需要によるデータセンター向けSSDの急増 — AI学習データの保存・処理に大容量SSDが不可欠となり、キオクシアの主力製品の需要が急拡大しました。
- NAND価格の回復 — 2023年に底を打ったNAND価格が2024年から回復基調に入り、キオクシアの収益性が大幅に改善しました。
- 上場時の保守的な値付け — 公開価格が企業価値に対して保守的に設定されたことで、上場後に市場が本来の価値を織り込む形で株価が急騰しました。
- 日本の半導体投資ブーム — 政府の半導体産業支援策やTSMCの熊本工場進出などで、日本の半導体関連株全体に資金が流入しました。
直近1ヶ月の主要トピック(2026年4〜5月)
- 2026年5月15日:2026年3月期 通期決算発表(売上2兆3,376億円・営業利益約2倍)。同日に2027年3月期第1四半期で純利益が前年同期比約113%増の8,690億円計画を開示し、PTS夜間取引で一時+23%超高を記録(出典:kabutan 決算ニュース)。
- 2026年5月18日:翌営業日、東証で買い気配スタート。4-6月期の大幅増益見通しが買い材料となりました。
- 2026年5月19日:複数証券会社が目標株価を引き上げ(最上位レーティング継続/出典:kabutan レーティング日報)。
- 2026年5月21日:年初来高値¥59,420を更新(出典:Yahoo!ファイナンス)。
- 2026年5月22日:終値¥57,400・前日比+2,060円(+3.72%)。時価総額が30兆円台で頑強さを示しました(出典:kabutan 株価情報)。
- 2026年6月12日:取引時間中に81,860円(前日比+8.51%)まで上昇し上場来高値圏を更新(出典:kabutan 株価情報)。
- ※これらは過去実績の振り返りであり、今後の株価上昇を保証するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。
2026年3月期 通期決算(2026年5月15日発表)— 売上初の2兆円超え・営業利益約2倍・AI需要で過去最高益
要点: 売上2兆3,376億円(+37%)・当期利益5,545億円(+104%)の過去最高決算。ただし配当は無配を継続しています。
キオクシアは2026年5月15日、2026年3月期(2025年4月〜2026年3月)の通期決算を発表しました。AIデータセンター向けNAND型フラッシュメモリ需要の爆発的拡大を受け、売上収益は初の2兆円超え、営業利益は前期比約2倍、当期利益は同+103.6%と、過去最高益を大幅更新する記録的な決算となりました。
通期業績ハイライト(IFRS連結)
| 指標 | 2026年3月期 | 2025年3月期 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 売上収益 | 2兆3,376億円 | 1兆7,065億円 | +37.0% |
| Non-GAAP営業利益 | 8,762億円 | 4,530億円 | +93.4% |
| 営業利益 | 8,704億円 | 4,517億円 | +92.7% |
| 当期利益(純利益) | 5,545億円 | 2,723億円 | +103.6% |
| 基本的1株当たり当期利益(EPS) | 1,024.07円 | 519.96円 | +97.0% |
| 営業利益率 | 37.2% | 26.5% | +10.7pt |
財務体質も大幅改善
- 資産合計:3兆6,901億円(前期2兆9,197億円から+26%)
- 親会社所有者帰属持分:1兆3,989億円(前期7,376億円から+90%)
- 親会社所有者帰属持分比率(自己資本比率):37.9%(前期25.3%から+12.6pt)
- 1株当たり親会社所有者帰属持分(BPS):2,561.74円(前期1,367.49円から+87%)
- 営業活動キャッシュフロー:6,165億円(前期4,764億円)
- 現金及び現金同等物期末残高:4,707億円(前期1,679億円)
自己資本比率が25.3%→37.9%へと10pt以上改善し、財務基盤の健全化が大きく進みました。手元現金も2.8倍に増加し、設備投資余力が高まっています。
2027年3月期 第1四半期(2026年4〜6月)業績予想 — 純利益が前年同期比約113%増の8,690億円
| 指標 | 2027年3月期Q1予想 | 前年同期比 |
|---|---|---|
| 売上収益 | 1兆7,500億円 | +74.5% |
| Non-GAAP営業利益 | 1兆3,000億円 | +117.0% |
| 営業利益 | 1兆2,980億円 | +117.5% |
| 親会社四半期利益(Non-GAAP) | 8,700億円 | +112.2% |
| 親会社四半期利益 | 8,690億円 | +113.1% |
第1四半期だけで売上1.75兆円・営業利益1.3兆円という規模は、2025年3月期通期の売上を1四半期で達成する水準であり、AI需要によるNAND需給逼迫の継続を示唆しています。
配当について — 2026年3月期も無配継続
2026年3月期の年間配当は0円(無配)で、前期と同じく配当はありません。2027年3月期の配当予想も現時点では未定とされており、決定次第開示される見通しです。配当狙いの投資家には現時点で魅力に欠ける一方、内部留保を成長投資に振り向ける段階と評価できます。
決算を受けた投資家向けポイント
- AI向けNAND需要は短期一巡せず、2027年3月期Q1も加速ペースで推移する見通し
- 自己資本比率37.9%まで改善し、財務リスクは大幅に低減
- 配当はなく、収益はキャピタルゲイン(株価上昇)に依存
- 四半期業績の振れ幅が大きいため、短期売買では決算前後のボラティリティに注意
NAND型フラッシュメモリとAI需要
NANDはAIの学習データやモデルを保存する基盤部品で、データセンター向け需要が構造的に拡大しています。
AI関連のメモリ投資というと、まずHBM(高帯域幅メモリ)が注目されがちですが、NAND型フラッシュメモリもAI時代の重要な構成要素です。
AIとNANDの関係:
- AI学習用の大規模データセットの保存にペタバイト級のストレージが必要
- AI推論の高速化にNVMe SSDが活用される
- エッジAIデバイス向けの組み込みフラッシュメモリ需要
- データセンターのストレージ容量が年率30%以上で拡大
HBMが「AIの頭脳の記憶」だとすれば、NANDは「AIの知識の保管庫」です。AIモデルの大規模化に伴い、学習データ・モデルパラメータ・推論結果を保存するためのNAND需要は構造的に拡大しています。
競合との比較
NAND世界シェアはSamsungの約33%が首位で、キオクシアは約18%の世界3位グループに位置しています。
| 企業 | NAND世界シェア | 上場市場 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| Samsung | 約33% | 韓国 | NAND・DRAM・HBM全方位。総合力トップ |
| SK Hynix / Solidigm | 約20% | 韓国 | HBM特化。NAND子会社Solidigmを保有 |
| キオクシア | 約18% | 日本 | NAND専業。WDとの合弁生産 |
| Western Digital | 約15% | 米国 | キオクシアとの合弁。HDD大手でもある |
| Micron | 約12% | 米国 | DRAM・HBMが主力。NANDも製造 |
キオクシアの強みは、NAND専業に近い事業構成で、フラッシュメモリの技術開発に集中できる点です。Western Digitalとの合弁により、最先端の3D NAND技術を共同開発しています。
中国YMTCの台頭リスク — NAND市況への影響シナリオ

要点: 中国YMTCは2026年末までにNAND世界シェア15%を目標に増産中。中長期のNAND価格には下押し要因になり得ます。
キオクシアの中長期リスクとして筆者が最も注視しているのが、中国最大のNANDメーカーYMTC(長江存儲/Yangtze Memory Technologies)の台頭です。競合比較の表には載っていませんが、数年単位ではシェア地図を塗り替える可能性のある存在です。
YMTCの現在地(報道ベースの確認情報)
- 生産能力:月産約13万枚(世界の3D NAND生産の約8%)で、2026年末までに世界NAND供給シェア15%を目標に増産中と報じられています(出典:TrendForce News 2025年9月9日)。
- 武漢第3期(Phase III):2025年9月に登録資本金約30億ドル規模の第3期会社を設立。各期月産10万枚×3期、合計月産30万枚規模への拡張構想が報じられています(出典:同上)。
- 技術水準:3D NANDの積層数はSK hynixが321層(量産中)、Samsungが286層なのに対し、YMTCは270層に到達と報じられています(出典:同上)。さらに2026年3月には独自Xtacking 4.0採用のPCIe 5.0対応SSD「PC550」(読み出し最大10,500MB/s)を商用化しました(出典:TrendForce News 2026年3月9日)。
キオクシアへの影響シナリオ(筆者の見方)
- シナリオ①:NAND価格の下押し圧力(中長期) — YMTCの増産が計画どおり進めば、2027年以降のNAND需給は緩和方向に働く可能性があります。NANDは循環性の強い市場で、供給増は価格下落の要因になります。
- シナリオ②:中国市場でのシェア競争激化 — 中国の国産化政策を背景に、中国内のスマホ・PC向けでYMTC製の採用が広がれば、キオクシアを含む海外勢の中国向け売上が圧迫される可能性があります。
- シナリオ③:AI向け高密度品では当面キオクシア優位 — エンタープライズSSD(データセンター向け)では、キオクシアは218層製品の北米顧客向け量産が進み、2026年1-3月期の売上は約22.2億ドルに拡大しています(出典:TrendForce 2026年6月11日プレスリリース)。米国の対中輸出規制で先端製造装置の調達に制約があるYMTCが、AI向け最先端領域で短期に追いつくのは難しい、というのが筆者の見方です。
まとめると、足元1〜2年のAI特需への影響は限定的でも、2027年以降のNAND市況にはYMTCの増産が効いてくる可能性がある——という時間軸でこのリスクを整理しています。長期保有を考える場合ほど、YMTCの増産ペースの続報をチェックする価値があります。
買い時を判断する3つの定量指標 — 筆者が見ているチェックポイント

要点: 筆者は①PER水準 ②メモリ市況サイクル ③決算モメンタムの3点で過熱度を点検しています。「これを満たせば買い」という基準ではありません。
「いつ買えばいいか」に唯一の正解はありませんが、筆者がキオクシア株を見るときに必ず確認している定量指標が3つあります。投資助言ではなく、あくまで自分の判断材料を整理するための枠組みとして紹介します。
指標① PER水準 — 株価が「利益の何年分」かを点検する
キオクシアは2027年3月期の通期業績予想が未定のため、株価情報サイトでは予想PERが「-」と表示されます(出典:kabutan)。そこで筆者は実績ベースで自分で計算します。2026年3月期のEPS(1株利益)は1,024.07円なので、2026年6月11日終値75,440円で割ると実績PERは約74倍です。
注意したいのは、半導体株には「好況のピークで利益が膨らみPERが低く見え、不況の底で利益が消えてPERが高く見える」という逆サイクル性があることです。PERの絶対値だけで割高・割安を断定せず、「いまが市況サイクルのどこか」とセットで見るのが筆者のやり方です。
指標② メモリ市況サイクル — NAND価格が上昇局面か下落局面か
キオクシアの業績はNAND価格にほぼ連動します。2026年1-3月期にはエンタープライズSSDの契約価格が四半期で約80%上昇するという異例の需給逼迫が起きており(出典:TrendForce 2026年6月11日)、足元の好業績はこの追い風によるものです。筆者はTrendForce等の市況レポートでNAND契約価格の方向(上昇中か・下落転換か)を確認し、価格が下落転換した後の決算は悪化が遅れて表面化する点に注意しています。
指標③ 決算モメンタム — 増益率が加速しているか減速しているか
直近の会社計画では、2027年3月期Q1(2026年4-6月)の純利益が前年同期比+113%と高い伸びが見込まれています(出典:2026年5月15日決算短信)。筆者が見るのは増益率の「水準」より「方向」で、四半期ごとの増益率が加速している間は市場の期待も続きやすく、減速に転じると株価が先に反応しやすいと考えています。次回の決算発表ではガイダンス対比の実績と、次四半期の見通しの2点をチェックします。
⚠️ 3つの指標がすべて良好でも株価が下がることは普通にあります。これらは「買い時の正解」を教えてくれるものではなく、高値づかみのリスクを自覚するための点検リストです。投資判断はご自身の責任でお願いします。
東証でキオクシア株を買う手順(NISA対応)

キオクシア(285A)は国内ネット証券で買える日本株で、売買単位は100株、NISA成長投資枠でも購入できます。東証プライム上場のため外国株口座は不要です。
単元株数と必要資金の目安
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 売買単位(単元株数) | 100株 |
| 必要資金の目安(100株) | 約521万円(2026年7月17日終値52,110円×100株。手数料別) |
| 1株から買う場合 | 約5.2万円前後〜(単元未満株サービス対応の証券会社) |
| NISA対応 | 成長投資枠:対象 ○ / つみたて投資枠:対象外(投資信託専用) |
⚠️ NISAで買う場合の注意:1単元(100株)の必要資金・約521万円(2026年7月17日終値ベース)は、NISA成長投資枠の年間投資上限240万円を超えます。NISAでキオクシア株を買うなら、実質的に単元未満株(1株単位)での購入が前提になります。株価は変動するため、発注前に最新株価×株数で必要資金を確認してください。
購入ステップ(5段階)
- 証券口座を開設する — ネット証券で口座開設を申し込みます。NISAを使う場合は、同時にNISA口座も申し込んでおくとスムーズです。
- 口座に入金する — 銀行口座から購入資金を振り込みます(即時入金サービス対応の銀行なら数分で反映)。
- 銘柄コード「285A」で検索する — 取引画面で「285A」または「キオクシア」を検索し、銘柄ページを開きます。
- 預り区分と株数を指定する — 「NISA(成長投資枠)」か「特定口座」かを選び、株数を入力します。単元未満株で買う場合は単元未満株(S株等)の注文画面から発注します。
- 注文方法を選んで発注する — 成行(早く約定しやすい)か指値(価格を指定)を選んで注文を出し、約定したら取引履歴で確認します。
📅 次の決算イベント予定(メモリ・半導体 主要5社)
| 企業 | 次回の決算発表 |
|---|---|
| マイクロン(Micron) | 2026年6月24日(米国時間) 2026年度 第3四半期決算 |
| NVIDIA(エヌビディア) | 2026年8月26日(米国時間) 2027年度 第2四半期決算 |
| サムスン電子 | 公式未発表 |
| SK hynix | 公式未発表 |
| キオクシアHD | 公式未発表 |
※各社IR(投資家向け広報)の公式発表に基づく2026年6月13日時点の情報です。米国企業の発表は日本時間では翌日早朝にあたります。「公式未発表」の企業は、日程が公表され次第この表に追記します。
📌 各社の決算発表後は、本記事を最新の数値に更新します。ブックマークして、決算シーズンにまた確認しに来てください。
1株から少額でキオクシア株を試すなら、どの証券会社から始めるか
結論から言うと、「まずは1株から少額でキオクシア株を持ってみたい」人には、単元未満株(ワン株)の買付手数料が無料のマネックス証券で口座を開くという選択肢があります。キオクシア(285A)は東証プライム上場の日本株で、通常の売買単位は100株。2026年7月17日終値ベースだと1単元は約521万円と、いきなり買うにはハードルの高い金額です。1株単位で買える「単元未満株」に対応した証券会社なら、約5.2万円前後から同じ銘柄を持てます。
※本セクションは広告・PRを含みます。数値は2026年7月5日にマネックス証券の公式サイトで確認した情報です。手数料・キャンペーン内容は変更される場合があるため、口座開設前に必ず公式サイトで最新条件をご確認ください。投資にはリスクが伴い、投資判断は自己責任でお願いします。
「少額から」でマネックス証券という選び方をする理由 3つ
① 日本株を「1株単位」で買える(ワン株・買付手数料は無料)
マネックス証券の「ワン株(単元未満株)」なら、キオクシアのような値がさ株も1株から買えます。インターネットからの買付手数料は無料(0円)なので、まずは1株だけ買って値動きに慣れる、という始め方がしやすいのが特徴です。(※売却時は約定金額の0.55%・税込、最低52円の手数料がかかります)
② NISA口座ならワン株の売買手数料が完全無料
マネックス証券では、NISA口座での国内株式のインターネット売買手数料が無料で、2026年3月17日約定分からはワン株(単元未満株)の売却手数料も完全無料になりました。少額を何度かに分けて買い足していく買い方と、手数料の相性が良いのがポイントです。
③ 米国株・ETFも同じ口座で扱える(半導体を広く見たい人に)
マネックス証券は米国株の取扱いにも強く、SMH・SOXXといった米国半導体ETFも同じ口座で買えます。「日本株のキオクシアはワン株で少額、AI半導体の分散は米国ETFで」といった組み合わせを1社でまとめたい人にも向いています。
どの口座が合うかは投資スタイル次第です。ここでは「1株から少額でキオクシアを試したい」「NISAで手数料を抑えたい」という、上記3点がピンと来た人向けの選択肢として紹介します。1単元(100株)でまとまった株数を買いたい人には、本文で紹介した1日50万円まで手数料無料の松井証券のほうが合う場合もあります。
口座開設から購入までの流れ(4ステップ)
- 公式サイトから口座開設を申し込む — 氏名・住所などを入力し、マイナンバー確認書類と本人確認書類をアップロード。スマホだけで完結します。NISAを使う場合は同時にNISA口座も申し込んでおくとスムーズです。
- 審査完了後、ログイン情報を受け取る — 口座が開設されたらログインし、初期設定を済ませます。
- 入金する — 銀行口座から購入資金を入金します。1株ぶん(約7.6万円前後〜)から始められます。
- 「285A」で検索して、ワン株(単元未満株)で注文する — 取引画面で「285A」または「キオクシア」を検索し、ワン株(単元未満株)の注文画面から株数を指定して発注します。預り区分は「NISA(成長投資枠)」か「特定口座」を選びます。
単元未満株は、成行に近い形で約定するのが一般的で、通常の指値注文とは注文方法が異なる場合があります。発注前に取引画面で注文ルールと必要資金(最新株価×株数)を確認してください。NISA成長投資枠で買えるかどうかは時期により変わるため、注文前に取引画面で対象かどうかもあわせてご確認ください。
正直なデメリット・注意点
- ワン株の売却には手数料がかかります。買付手数料は無料ですが、通常口座での売却時は約定金額の0.55%(税込・最低52円)がかかります(NISA口座のワン株は売買とも無料)。「完全無料」ではない点は正しく理解しておきましょう。
- 単元未満株はリアルタイムの指値ができないなど、注文方法に制約があります。1日のうち約定するタイミングが決まっているのが一般的で、思った価格ちょうどで約定するとは限りません。
- キオクシア株自体のリスクは口座を変えても消えません。本記事で述べたとおり、株価は1日で±10%動く高ボラティリティ局面にあり、実質無配のため配当も期待できません。少額であっても値下がりリスクは同じです。
- キャンペーンや手数料条件は変更されることがあります。この記事の数値は2026年7月5日時点のものです。申し込み前に必ず公式サイトで最新の条件を確認してください。
「日本株はマネックス証券のワン株で少額から、まとまった株数や別の商品は他社」といった使い分けもできます。口座維持費は無料なので、複数口座を並行して持ち、目的ごとに使い分ける人も多いです。
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よくある質問
Q. マネックス証券なら、キオクシア株(285A)を1株から買えますか?
A. キオクシアは東証プライム上場の日本株で、マネックス証券は「ワン株(単元未満株)」に対応しているため、1株単位で購入できます。取引画面で「285A」を検索し、ワン株の注文画面から発注します。NISA成長投資枠の対象かどうかは時期により変わるため、注文前に取引画面でご確認ください。
Q. 手数料はどのくらいかかりますか?
A. ワン株の買付手数料は無料(0円)です。通常口座での売却時は約定金額の0.55%・税込(最低52円)がかかります。NISA口座では、ワン株の売買手数料が2026年3月17日約定分から完全無料になっています。
Q. 松井証券とマネックス証券、どちらで買えばいいですか?
A. どちらも日本株を扱っており、口座維持費は無料です。1単元(100株)単位でまとまった株数を買うなら1日50万円まで手数料無料の松井証券、まず1株から少額で試すなら買付手数料無料のワン株があるマネックス証券、といった使い分けが考えられます。NISA口座は1人1金融機関のため、NISAをどこで使うかは事前に決めておきましょう。
※本セクションで紹介した数値・条件は2026年7月5日にマネックス証券公式サイトで確認したものです。手数料・キャンペーンは変更される場合があります。投資は元本保証がなく、損失が生じる可能性があります。最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。
よくある質問(キオクシア株のFAQ)
Q. キオクシアとは何の会社ですか?
A. キオクシアは旧東芝メモリから独立した、NAND型フラッシュメモリの世界大手メーカーです。SSDやスマートフォン向けストレージなどに使用されるフラッシュメモリを製造しています。
Q. キオクシア株はどこで買えますか?
A. キオクシア(銘柄コード:285A)は東証プライム上場の日本株です。松井証券、SBI証券など、国内のほぼすべてのネット証券で購入可能です。外国株口座は不要です。
Q. キオクシアとSK HynixやMicronの違いは?
A. キオクシアの主力製品はNAND型フラッシュメモリで、SK HynixやMicronの主力であるDRAMやHBMとは異なるカテゴリです。NANDはデータ保存用、DRAMはデータ処理用のメモリです。
Q. キオクシアの株価はなぜ上場後に急騰したのですか?
A. AI需要によるデータセンター向けSSD需要の急増、NAND価格の回復、そして上場時の公開価格が保守的に設定されたことが主な要因です。
Q. 2026年5月発表の最新決算はどんな内容ですか?
A. 売上収益2兆3,376億円(前期比+37%)、営業利益8,704億円(同+93%)、当期利益5,545億円(同+104%)で過去最高を大幅更新。2027年3月期Q1(2026年4-6月)は純利益8,690億円(前年同期比+113%)の見通しで、AIデータセンター向けNAND需要が引き続き業績を押し上げる見通しです。配当は無配継続。詳細は本記事「2026年3月期通期決算」セクションをご参照ください。
Q. キオクシア株は2026年に買うべきですか?
A. AI・NANDの長期成長を信じられる人向けの銘柄で、「全力買い」は非推奨です。2026年6月時点で公開価格の50倍超まで上昇し過熱感があるため、買うなら少額・複数回に分けるのが基本。短期の値幅取りには値動きが激しすぎます。
Q. キオクシアの2026年の株価見通しは?
A. AIデータセンター向けNAND需要の拡大と過去最高益の決算が追い風で、外資系証券からは格上げ・新規買い推奨も出ています。一方でNAND市況・米中規制・為替次第で大きく下振れるリスクもあり、上下どちらにも振れやすい高ボラティリティ局面です。断定的な目標株価は本記事では示しません。
Q. キオクシア株はいつが買い時ですか?
A. 明確な「正解の買い時」は誰にも分かりませんが、急騰直後の高値づかみは避けるのが鉄則です。決算後の急変動が落ち着いた局面や、NAND市況の調整で株価が下げた局面を、少額の分割買いで拾うのが現実的な考え方です。
Q. キオクシアに配当はありますか?
A. 2026年6月時点でキオクシアは実質無配で、配当利回りは「-」です。利益は成長投資に回す方針のため、配当目的ではなく値上がり益(キャピタルゲイン)を狙う銘柄と位置づけられます。
Q. キオクシアの配当はいつから出ますか?
A. 配当開始の時期は未定です。2026年3月期まで無配が続いており、2027年3月期の配当予想も「未定」と開示されています(出典:2026年5月15日決算短信)。配当開始の有無は今後の決算発表で確認する必要があります。
Q. キオクシア株はNISAで買えますか?
A. はい、NISA成長投資枠の対象です。ただし1単元(100株)は約521万円(2026年7月17日終値ベース)と成長投資枠の年間上限240万円を超えるため、NISAで買う場合は単元未満株(1株単位)対応の証券会社を使うのが現実的です。つみたて投資枠は投資信託専用のため対象外です。
Q. キオクシア株は最低いくらから買えますか?
A. 東証の売買単位は100株のため、2026年7月17日終値52,110円なら約521万円が必要です。単元未満株(S株など1株単位)対応の証券会社なら、1株・約5.2万円前後から購入できます。
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まとめ
キオクシアは、NAND型フラッシュメモリのリーディングカンパニーとして、AI時代のデータストレージ需要から大きな恩恵を受けています。上場後の株価急騰は、長年のIPO待ちで蓄積された企業価値が一気に解放されたものと言えます。
ただし、NAND市場にはSamsungやSK Hynixなど強力な競合が存在し、NAND価格のサイクル変動リスクもあります。投資判断にあたっては、NAND市場の価格動向と企業の技術競争力を継続的にウォッチすることが重要です。
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公開価格の50倍超まで上がったキオクシア株を買う前に、下落局面でメモリ株がどう動くかをリスク面から整理しておきたい方向けの1本です。
📝 更新履歴
- 2026-06-12: 構成刷新(買い時を判断する3つの定量指標・NISA対応の購入手順・中国YMTCリスク・株価チャートを追加し、株価情報を6月12日時点に更新)
- 2026-06-02: 結論ファースト構成へ改善・株価情報を更新
- 2026-05-15: 2026年3月期 通期決算を反映
- 2026-04-16: 記事公開
※本記事は情報提供を目的としており、特定の銘柄への投資を推奨するものではありません。掲載している情報は2026年6月時点の公開情報・各社IR資料をもとに作成していますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。投資にはリスクが伴います。投資判断および売買の最終決定はご自身の責任で行ってください。

