「ChatGPTを毎日使っているのに、OpenAIの株は買えないの?」「ClaudeやStarlinkにお金を払っているのに、その会社には投資できない……」と感じたことはありませんか。
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📊 数字の見方(米ドル → 日本円換算の目安)
本記事には米ドル建て($)の金額が多数登場します。日本円のスケール感を持って読めるよう、下記を目安にしてください(為替レート1ドル=148円換算)。
- $1B(約1,480億円)(ビリオン)= 10億ドル ≒ 約1,480億円
- $10B(約1.5兆円) = 100億ドル ≒ 約1.5兆円
- $100B(約14.8兆円) = 1,000億ドル ≒ 約14.8兆円
- $1T(約148兆円)(トリリオン)= 1兆ドル ≒ 約148兆円
※「$10B(約1.5兆円)超」「$100B(約14.8兆円)規模」などの数字は、日本のGDP(約4.2兆ドル)の何%に相当するかを意識すると規模感がつかみやすくなります。
ChatGPTやClaude、Starlinkを使っていても、その運営会社の株は、当時は直接買えませんでした。
Anthropic・OpenAI・SpaceXの3社の合計評価額は、2026年5月時点で約3兆ドル(約440兆円)でした。日本のGDP(約4.2兆ドル)の7割ほどにあたる規模です。ただ、当時はいずれも非上場だったため、証券会社の口座を開いても直接は買えませんでした。
※2026年9月の追記:本記事は2026年5月1日時点の情報をもとにしています。その後、SpaceXは2026年6月12日に米ナスダック市場に上場しました(公開価格1株135ドル)。Anthropicは2026年5月28日にシリーズHとして650億ドルを調達(調達後の評価額9,650億ドル)と公式に発表しました(Anthropic公式発表)。記事中の「予定」「観測」は5月1日時点のものとしてお読みください。
それでも、間接的に投資する方法はあります。ひとつは、Amazon・Google・SoftBankといった上場株を経由するルート。もうひとつは、DXYZのような専門ファンドを使うルートです。また2026年5月時点では、3社すべてについてIPO(株式上場)が観測されていました。
この記事では、Bloomberg・Reuters等の報道をもとに、3社の2026年5月時点の動向を整理します。あわせて、日本人が実際にアクセスできる間接投資ルートを、具体的な数字とともに見ていきます。
この記事でわかること
- Anthropic・OpenAI・SpaceXの評価額・KPI(2026年5月時点)
- 3社への間接投資ルート(Amazon・Google・SoftBank・DXYZほか)
- 2026年5月時点のIPO観測(SpaceX 6月・OpenAI Q4・Anthropic 10月)
- 間接投資に使える証券口座の違い
先に結論:Anthropic・OpenAI・SpaceXは、2026年5月時点ではいずれも非上場でした(SpaceXはその後6月12日に上場)。それでも、株主であるAmazon・Google・ソフトバンクGなどの上場株や、DXYZのようなファンドを通じて間接的に関わる方法があります。ただし、どのルートも株価は元の会社以外の要因でも大きく動くので、仕組みとリスクを見比べながら読み進めてみてください。
- 1. なぜ”非上場の巨人”が注目されているのか
- 2. Anthropic|ARR B(約4.4兆円)超・約16か月で約30倍・OpenAIを上回る
- 3. Anthropicへの間接投資ルート|カギになるのはAMZN・GOOGL
- 4. OpenAI|評価額2B(約126.1兆円)・WAU 9億人・Stargate 0B(約59.2兆円)の野望
- 5. OpenAIへの間接投資ルート|日本株で買えるソフトバンクG
- 6. SpaceX|上場前(2026年5月時点)の状況・xAI合併と軌道上データセンター計画
- 7. SpaceXへの間接投資ルート|DXYZとIPO直接参加
- 8. 3社への関わり方の考え方(2026年5月時点)
- 9. “買えない巨人”へのアクセス手段【証券口座の選び方】
- 10. リスクと注意点
- 11. まとめ|”買えない巨人”を”買える銘柄”で取り込む
1. なぜ”非上場の巨人”が注目されているのか
2026年5月時点で、非上場のAI・宇宙企業3社の合計評価額は、次のような水準でした。
| 企業 | 評価額(2026年5月時点の目安) | 根拠 |
|---|---|---|
| Anthropic | $850〜900B(交渉中) | ※Bloomberg・CNBC・TechCrunch報道 |
| OpenAI | $852B(約126.1兆円)(確定) | 2026年3月31日クローズ |
| SpaceX+xAI | $1.25兆ドル(合算) | 2026年2月xAI合併時点 |
| 合計 | 約$3兆ドル超 | — |
3社の合計は約$3兆ドル。これは日本の名目GDP(約4.2兆ドル)の7割ほどにあたる規模です。
ただ、2026年5月時点ではいずれも非上場企業で、株式市場では直接購入できませんでした(SpaceXはその後6月12日に上場)。そこで考えられるのが、「これらの企業の株を持っている上場企業の株を通じて、間接的に関わる」という方法です。
さらに2026年5月時点では、次のようなIPOが観測・計画されていました。
- SpaceX:2026年6月8日週ロードショー予定(※目標評価額$1.75兆ドル。その後6月12日に上場)
- OpenAI:S-1(米国で上場するときに証券取引委員会へ出す届出書)提出 2026年Q3観測、上場 2026年Q4〜2027年Q1観測
- Anthropic:2026年10月IPO観測
IPOが実現すれば、公開市場で直接売買できるようになります。それまでの間に間接投資を検討するかどうかは、ご自身で決めることになります。
2. Anthropic|ARR B(約4.4兆円)超・約16か月で約30倍・OpenAIを上回る
評価額の急上昇
Anthropicの評価額は、この1年半ほどで急速に上がっています。
- 2025年9月:約$183B(約27.1兆円)
- 2026年2月12日:Series G $30B(約4.4兆円)調達 / 評価額$380B(約56.2兆円)(post-money)
- 2026年4月29日:約$50B(約7.4兆円)の調達を評価額$850〜900Bで検討中と報道(※Bloomberg・CNBC・TechCrunch報道)
- 2026年5月28日:Series H $65B(約9.6兆円)調達 / 評価額$965B(約142.8兆円)(post-money、公式発表)
Series Gは GIC・Coatue がリードし、D.E. Shaw・Dragoneer・Founders Fund・ICONIQ・MGXが共同投資しました。
ARR推移:約16か月で約30倍の成長
Anthropicの年間経常収益(ARR)の推移です。
| 時期 | ARR |
|---|---|
| 2025年初め | 約$1B(約1,480億円)(※公式発表) |
| 2026年2月 | $14B(約2.1兆円) |
| 2026年3月 | $19〜20B(※Bloomberg報道) |
| 2026年4月 | $30B(約4.4兆円)超(※Bloomberg報道) |
2025年初めから2026年4月にかけての約16か月で、ARRは約$1B(約1,480億円)から$30B(約4.4兆円)超へと約30倍に拡大しました(2025年初めの約$1BはAnthropic公式発表(2025年9月2日)、2026年2月の$14BはAnthropic公式発表(Series G)による)。企業向けソフトウェアとしては、かなり速いペースの成長といえます。
OpenAIをARRで逆転した4月
2026年4月には、業界で注目される逆転がありました。
- Anthropic ARR(2026年4月時点):$30B(約4.4兆円)超
- OpenAI ARR(2026年2月時点・直近公表値):$25B(約3.7兆円)(月$2B(約2,960億円))
企業向け(エンタープライズ)の領域で、AnthropicがOpenAIを上回った形です。Menlo Venturesの調査によれば、エンタープライズAIシェアはAnthropicが32%、OpenAIが25%でした。新規のエンタープライズ採用でも、Anthropicが約70〜73%を占めています。
主要KPI
- Claude Code単体ARR:$2.5B(約3,700億円)超(2026年2月時点)
- Fortune 10の8社が利用
- 100万ドル超支出顧客:2026年2月500社 → 4月1,000社(2ヶ月で倍増)
- 総ビジネス顧客:30万社超
- コード生成シェア:Anthropicが42〜54%
主要パートナーシップ
- Amazon AWS:Project Rainier(Trainium2 50万枚→100万枚拡張)、5GWアクセス
- Google:Vertex AI経由、TPU 3.5GW、追加最大$40B(約5.9兆円)投資
- Broadcom:Google TPUチップ供給(2026年1GW → 2027年3GW超)
- Snowflake・Accenture等エンタープライズパートナー
主なモデル(2026年6月時点)
- Claude Fable 5(2026年6月9日提供開始):最上位の一般提供モデル
- Claude Opus 4.8:Opus系の現行モデル(複雑な推論・エージェントコーディング向け)
- Claude Mythos 5:限定提供(Project Glasswing経由・招待制。Mythos Previewの後継)
- Claude Opus 4.7(2026年4月16日):SWE-bench Verified 87.6%(2026年4月時点の公表値)
- ※その後も新しいモデルが公開されています。最新のモデルはClaude公式のモデル一覧でご確認ください。
経営陣のコメント(原文引用)
“We are patriotic Americans…defend our country from autocratic adversaries.”
Dario Amodei(CEO)
“AI will test us as a species.”
Dario Amodei(CEO)
これは、Dario Amodei CEOがペンタゴンとの軍事利用条件をめぐる対立(2026年2月)の中で述べた言葉です。AIの安全性を重視しながらも、国家安全保障の文脈でははっきりした立場をとる。Anthropicのそうした姿勢がうかがえます。
2026年5月時点では2026年10月のIPOが観測されていました(Goldman Sachs / JPMorgan協議、※未確認情報)。上場が実現すれば直接売買できるようになります。
3. Anthropicへの間接投資ルート|カギになるのはAMZN・GOOGL
Anthropicは非上場ですが、その株式の相当部分をAmazonとGoogleが持っています。さらに、両社の2026年Q1決算では、Anthropic保有株の含み益が大きな利益として計上されました。
Q1決算に現れたAnthropicの含み益
- Amazon Q1 2026:Anthropic起因の含み益$16.8B(約2.5兆円)(税引前)が EPS を押し上げ
- Google Q1 2026:エクイティ評価益$36.9B(約5.5兆円)(主因はAnthropicとされる)
- 合計$53.7B(約7.9兆円)が両社のQ1利益の相当部分を構成
Fortune誌は、「両社の”AI利益”の半分はAnthropicの保有株から来ている」と指摘しています。つまり、AmazonやGoogleに投資すると、Anthropicの成長をかなりの程度”代理体験”できるとも考えられます。
間接投資ルート比較(Anthropic)
| ルート | 保有比率(推計) | 日本人のアクセス | 日本からの買いやすさ |
|---|---|---|---|
| Amazon(AMZN) | 7.8〜27%(※未確認) | 全証券会社で購入可 | ★★★ |
| Google(GOOG/GOOGL) | 約14%(※未確認) | 全証券会社で購入可 | ★★★ |
| Fundrise Innovation Fund | 20.7%組入れ最大 | 米国居住者向け(日本困難) | △ |
| ARK Venture Fund(ARKVX) | 上位5位 | 米国認定投資家のみ(日本困難) | △ |
| IPO直接参加(2026年10月観測) | 直接 | IPO後購入可 | ★★ |
日本の投資家が使いやすいのは、主にAMZNとGOOGLの2つです。
- Amazon(AMZN):AWSを通じたAnthropicへの計算資源提供と株式保有の両方でエクスポージャーあり。Q1のAnthropicの含み益$16.8B(約2.5兆円)はその実例です。
- Google(GOOG/GOOGL):Q1評価益$36.9B(約5.5兆円)の主因がAnthropicとされており、3社の中でも最も含み益が大きい関係企業です。
IPOが実現すれば、上場後は直接購入も可能になります。それまでの間は、AMZNやGOOGLの株価にAnthropicの評価額の変化が一部反映される、という関係です。ただし、両社の株価はAnthropic以外の要因でも大きく動きます。
AMZN・GOOGLを調べるなら:米国株口座が必要
Amazon・Googleに投資するには米国株対応の証券口座が必要です。マネックス証券なら銘柄スカウターで過去10年分の決算データを確認でき、AMZN・GOOGLのAI関連指標を調べられます。
4. OpenAI|評価額2B(約126.1兆円)・WAU 9億人・Stargate 0B(約59.2兆円)の野望
2026年の資金調達
OpenAIは2026年、2段階に分けて史上最大級の資金調達を終えました。
- 第1弾(2026年2月27日):$110B(約16.3兆円)調達 / 評価額$730B(約108兆円)
Amazon $50B(約7.4兆円)(うち$35B(約5.2兆円)は条件付き)、Nvidia $30B(約4.4兆円)、SoftBank $30B(約4.4兆円) - 第2弾(2026年3月31日クローズ):合計$122B(約18.1兆円)調達 / 評価額$852B(約126.1兆円)確定
追加:a16z(co-lead)・D.E. Shaw・MGX・TPG・T. Rowe Price
リテール投資家向け$3B(約4,440億円)(個人向け初開放)
累計調達額は約$178B(約26.3兆円)に達しています。
ARR推移と成長の軌跡
| 時期 | ARR |
|---|---|
| 2023年通年 | $2B(約2,960億円) |
| 2024年通年 | $6B(約8,880億円)(前年比3倍) |
| 2025年末 | $20B(約3兆円)(前年比3倍) |
| 2026年2月 | $25B(約3.7兆円)(月$2B(約2,960億円)) |
ユーザー基盤
- 週次アクティブユーザー(WAU):9億人(2025年2月の4億人から倍増)
- 有料ユーザー:5,000万人
- エンタープライズユーザー:900万人超
- API利用組織:100万社超
- 目標2026年内:1.22億人の有料サブスク
Stargateプロジェクト:0B(約59.2兆円)超のAIインフラ
「Stargateプロジェクト」は、OpenAI・Oracle・SoftBankが共同で進める、AIインフラへの超大型投資です。
- 投資総額:$400B(約59.2兆円)超 / 目標7GW
- 旗艦キャンパス(テキサス州Abilene):2025年9月に2棟稼働、2026年中頃に8棟完成予定
- NVIDIA GB200を45万基超を配備
- Oracle追加コミット:4.5GW・5年$300B(約44.4兆円)(2027〜2031年)
Microsoft関係の変化(2026年4月27日)
2026年4月27日には、OpenAIとMicrosoftの関係にも大きな変化がありました。
- AzureのOpenAI独占契約を廃止(ただし優先パートナーとして継続)
- IPライセンスを2032年まで非独占で継続
- 収益シェア20%は2030年まで(総額上限設定)
- MicrosoftのOpenAI持分:約27% / 評価額換算で約$135B(約20兆円)
注意点:Q1収益目標未達報道
WSJ・Fortuneは「2026年Q1の収益が目標を下回った」と報道しました(※報道ベース)。CFO FriarがAIインフラへのコンピュート支払い能力を懸念したとされています。これに対し、Altman CEOはFriarと連名で「ridiculous(ばかげた報道)」と否定しました。
また粗利率は33%(推計)にとどまり、推論コストの増大(2025年$8.4B(約1.2兆円) → 2026年$14.1B(約2.1兆円)予測)が課題として指摘されています。投資を考えるなら、この点も見ておきたいところです。
モデル・製品動向
- GPT-5.5(2026年4月23日リリース)
- GPT-5.5 Pro
- スーパーアプリ戦略(ChatGPT・Codex・AIブラウザの統合)
IPO観測
S-1提出は2026年Q3観測、上場は2026年Q4〜2027年Q1観測で、目標評価額は$1兆ドル超とされています(※いずれも未確認情報)。
経営陣のコメント(原文引用)
“We do plan for revenue to grow steeply.”
Sam Altman(CEO)、2027年$100B(約14.8兆円)到達を示唆
“AI is transforming the world at an unprecedented pace. OpenAI is a clear leader.”
孫正義(SoftBankG CEO)
5. OpenAIへの間接投資ルート|日本株で買えるソフトバンクG
OpenAIへの間接投資ルートはいくつかあります。その中で、日本人にとって買いやすいのがソフトバンクG(9984)です。
ルート1:ソフトバンクG(東証:9984)
- OpenAI持分:約13%
- 累計投資額:$64.6B(約9.6兆円)
- 追加:$40B(約5.9兆円)無担保ローンでOpenAIへ追加投資中
- 東証上場のため、日本の全証券会社で円建てで購入可能
- 米国株口座不要・為替リスクも円建てで管理可能
ルート2:Microsoft(MSFT)
- OpenAI持分:約27%
- IPライセンスを2032年まで継続保有
- AI ARR $37B(約5.5兆円)超(+123% YoY)と自社AI事業も急成長
- 全証券会社で米国株として購入可
ルート3:NVIDIA(NVDA)
- OpenAIへ$30B(約4.4兆円)投資
- OpenAIへのGPU最大供給元(Stargateプロジェクト GB200を45万基超)
- Broadcom経由でOpenAI向けカスタムチップ(XPU)2027年量産予定
- 全証券会社で米国株として購入可
ルート4:ARK Venture Fund(ARKVX)
- OpenAI保有比率:11.49%
- 米国認定投資家のみ(日本人には現実的に困難)
ルート5:IPO直接参加(2026年Q4〜2027年Q1観測)
- S-1提出後、IPO参加が可能に(一部証券会社が割当)
- 目標評価額$1兆ドル超(※未確認情報)
OpenAI間接投資ルート比較表
| ルート | 保有・関係 | 日本人アクセス | 日本からの買いやすさ |
|---|---|---|---|
| ソフトバンクG(9984) | 持分13% / 累計$64.6B(約9.6兆円) | 東証・全証券会社で購入可 | ★★★ |
| Microsoft(MSFT) | 持分27% / IPライセンス2032 | 全証券会社で購入可 | ★★★ |
| NVIDIA(NVDA) | $30B(約4.4兆円)投資 / 最大GPU供給元 | 全証券会社で購入可 | ★★ |
| ARK Venture Fund(ARKVX) | 11.49%保有 | 米国認定投資家のみ | △ |
| IPO直接参加 | 直接 | 上場後購入可 | ★★ |
ソフトバンクG株を調べるなら:SBI証券の例
ソフトバンクG(9984)は東証上場の日本株です。SBI証券なら国内株・米国株(MSFT・NVDAなど)をまとめて1口座で管理でき、新NISA成長投資枠での購入も可能です。
6. SpaceX|上場前(2026年5月時点)の状況・xAI合併と軌道上データセンター計画
※この章は2026年5月1日時点の情報です。SpaceXはその後、2026年6月12日に米ナスダック市場に上場しました(公開価格1株135ドル)。
評価額の急上昇
- 2025年12月:Tender Offer $800B(約118.4兆円)評価額($421/株)
- 2026年2月:xAI合併により合算評価額$1.25兆ドル(SpaceX $1兆 + xAI $2,500億)
- IPO目標評価額:$1.75兆ドル(2026年6月ロードショー観測)
2026年6月IPOの計画(5月1日時点)
- 2026年4月1日:SEC機密IPO申請(Form S-1 Draft Registration)完了
- 公開S-1提出:2026年5〜6月初旬予定
- ロードショー:2026年6月8日週
- 上場先:Nasdaq
- 調達規模:最大$75B(約11.1兆円)(史上最大IPO)
- リテール割当:30%(Wall Street標準の3倍)
- 株式構造:デュアルクラス(Musk議決権保持)
Starlink:宇宙版インターネットの現在地
- 加入者:1,000万人(2026年2月公式) → 1,180万人(2026年4月推定)
- 2025年売上:$100〜114B(Sacra/IPO書類逆算)
- EBITDAマージン:63%
- ARPU:$81/月
- T-Satellite(T-Mobile):2025年7月商用開始、650機以上のDTC衛星
Starshield(政府・防衛向け)
- NROとの契約:$18B(約2.7兆円)
- DoD向け:$537M(〜2027年)
- 2026年売上予測:$32B(約4.7兆円)(Quilty Space)
- 政府契約全体(SpaceX全社):$22B(約3.3兆円)(Shotwell発言)
Falcon 9:宇宙輸送の主力
- 2025年打ち上げ回数:165回(米国全打ち上げの85%)
- 成功率:99.53%
- ブースター回収:162/165(回収率98.2%)
- うち123回がStarlink衛星投入
xAI合併と軌道上データセンター計画
2026年2月のxAIとの合併で、SpaceXはAI企業としての顔も持つようになりました。xAI Colossus(テネシー州メンフィス、2024年12月稼働、わずか122日で建設完了)との統合も進んでいます。
もうひとつの話題が軌道上データセンター計画です。FCCに申請済みの構想で、最大100万機の衛星を500〜2,000km軌道に配置し、太陽光発電でAI計算処理を行います。データはStarlinkの光リンク(1Tbps)で送受信する計画です。これが実現すれば、「宇宙に浮かぶクラウドコンピューティング」が現実のものになります。
Artemisミッションの状況
- Artemis II(2026年4月):有人月周回成功
- Artemis III:月着陸ミッションを縮小(HLS未完了のため地球軌道ランデブーに変更)
- Artemis IV(月着陸):2028年以降に延期
財務面の注意点
2025年純損失は$4.94B(約7,311億円)でした。主な理由は、xAI統合コストとStarship開発費です。Starlinkの高いEBITDAマージン(63%)と比べると、宇宙開発部門のコスト構造が課題とも読めます。
経営陣のコメント(原文引用)
“the most ambitious, vertically-integrated innovation engine on (and off) Earth, with AI, rockets, space-based internet”
Elon Musk(CEO)
“AI satellites will do the same for Starship launches.”
Gwynne Shotwell(社長・COO)
7. SpaceXへの間接投資ルート|DXYZとIPO直接参加
SpaceXへの間接投資ルートは、3社の中でいちばん選択肢が限られています。ただ、Destiny Tech100(DXYZ)というNYSE上場のファンドがあり、日本人でも米国株として購入できます。
ルート1:Destiny Tech100(DXYZ)
- NYSE上場のクローズドエンド型ファンド(解約を受け付けず、市場で株のように売買するファンド)
- SpaceX組入れ比率:16.2%(最大)
- 全証券会社で米国株として購入可能
- OpenAI、Anthropic等も組み入れており、AI非上場株への包括的なエクスポージャーが得られる
注意点:Morningstarはプレミアム(基準価額に対する上乗せ)が大きく「割高」と警告しています。非上場株を組み入れたクローズドエンド型ファンドの特性上、基準価額(NAV)に対して株価が大幅なプレミアムで取引されることがあります。購入前にNAVとの乖離率を必ず確認してください。
ルート2:宇宙ETF(ARKX・UFO・ROKT)
- 現状、SpaceXは非上場のためいずれもSpaceXを直接保有していない
- IPO後に組入れが観測されているが、確定ではない
- 全証券会社で米国ETFとして購入可
ルート3:ARK Venture Fund(ARKVX)
- SpaceX保有比率:17.02%
- 米国居住者・認定投資家のみ(日本人には現実的に困難)
ルート4:2026年6月IPO直接参加(5月1日時点の計画。その後6月12日に上場)
- ロードショー:2026年6月8日週(観測)
- リテール割当:30%(Wall Street標準の3倍)
→ 個人投資家が参加できる割当比率が高い - 一部の証券会社でIPO割当に応募できる可能性
SpaceX間接投資ルート比較表
| ルート | 保有・関係 | 日本人アクセス | 日本からの買いやすさ |
|---|---|---|---|
| Destiny Tech100(DXYZ) | 16.2%組入れ(最大) | NYSE上場・全証券会社で購入可 | ★★★(割高注意) |
| ARKX / UFO / ROKT | 現状非保有 | 全証券会社で購入可 | ★(IPO後期待) |
| ARK Venture Fund(ARKVX) | 17.02%保有 | 米国のみ | △ |
| 2026年6月IPO直接参加 | 直接 | 一部証券会社が割当可能性 | ★★★ |
8. 3社への関わり方の考え方(2026年5月時点)
Anthropic・OpenAI・SpaceXへの間接投資の組み合わせ方は、投資のスタンスによって変わります。ここでは、考え方の例を3つ挙げます。どれを選ぶか、そもそも投資するかどうかは、ご自身の目的とリスクの取り方で判断してください。
考え方A:IPOを待たずに間接投資を検討する
IPOを待たず、現時点で間接投資を始める場合の組み合わせです。
- Anthropic経由:AMZN または GOOGL(どちらか一方、あるいは両方)
- OpenAI経由:ソフトバンクG(9984)または MSFT
- SpaceX経由:DXYZ(NAVプレミアムを確認のうえ)
3社すべてに分散しつつ、日本から買いやすい銘柄を組み合わせる考え方です。SoftBankGは円建てで買えるので、為替リスクを一部ヘッジできます。
考え方B:IPOを待つ
上場後に直接売買することを優先する場合です(いずれも5月1日時点の観測)。
- SpaceX:2026年6月8日週ロードショー予定 → その後6月12日に上場
- OpenAI:2026年Q4〜2027年Q1観測 → S-1提出後に申込
- Anthropic:2026年10月観測 → 上場後に検討
IPOに申し込むには、そのIPOを取り扱う証券会社の口座が必要です。上場後の株価は、急騰・急落するケースもあります。分散投資の視点も、あわせて持っておきたいところです。
考え方C:業績の安定した大型株を軸にする
「AIバブルが気になる」という方には、間接的な関わり(エクスポージャー)を持ちつつ、業績が安定している銘柄を軸にする考え方もあります。
- MSFT:AI ARR $37B(約5.5兆円)超(+123% YoY)で自社のAI事業も急成長。OpenAI以外のリスク分散もある。
- NVDA:3社すべてのAIインフラに関与。AIチップの寡占的地位は継続。
- AMZN:AWSの高成長(+28% YoY)にAnthropicの含み益が加わる構造。
大型テック株を軸にして、3社の成長を間接的に取り込もうとする組み合わせです。
9. “買えない巨人”へのアクセス手段【証券口座の選び方】
ここまで紹介した間接投資やIPO参加には、対応した証券口座が必要です。証券会社ごとの違いを整理しました。
3社の特徴比較
| 証券会社 | この記事での主な訴求点 | おすすめの場面 |
|---|---|---|
| SBI証券 | 米国株5,000銘柄超・為替手数料最安クラス・新NISA成長投資枠・ソフトバンクG購入可 | 初心者〜中級者・NISA活用・SoftBankG購入 |
| マネックス証券 | 銘柄スカウター(10年分決算分析)・MSFT/AMZNの深掘り分析が強い | AMZN・MSFT・GOOGLをしっかり分析したい方 |
| DMM株 | 米国株手数料0・1株から購入可 | まず1株から試したい方・コストを抑えたい方 |
3社×3証券会社 対応表
| 投資先(間接) | SBI | マネックス | DMM株 |
|---|---|---|---|
| Anthropic → AMZN | ○ | ○ | ○ |
| Anthropic → GOOGL | ○ | ○ | ○ |
| OpenAI → SoftBankG(9984) | ○(日本株) | △(日本株) | △(日本株) |
| OpenAI → MSFT | ○ | ○ | ○ |
| OpenAI → NVDA | ○ | ○ | ○ |
| SpaceX → DXYZ | ○ | ○ | ○ |
| SpaceX IPO参加 | 要確認 | 要確認 | 非対応 |
3社の公式サイト
SBI証券:米国株5,000銘柄超・新NISA成長投資枠・ソフトバンクG(9984)購入対応
マネックス証券:銘柄スカウターで10年分の決算を一覧できる。AMZN・MSFTの決算を調べるのに使える
DMM株:NISA口座なら米国株の売買手数料が0円(課税口座は約定代金×0.495%・上限22ドル)。1株から売買できる
10. リスクと注意点
Anthropic・OpenAI・SpaceXへの間接投資には、通常の上場株投資にはない固有のリスクがあります。必ず確認のうえ、自己責任で判断してください。
1. 非上場企業のため財務データが限定的
本記事に記載したARR・評価額・顧客数等の数値は、Bloomberg・Reuters・WSJ等の取材に基づく二次情報です。各社が公式に開示したものではなく、実際の数値と異なる可能性があります。特に「※未確認」と書いた情報は参考程度にとどめてください。
2. 評価額は需給次第で大きく変動
プライベートマーケットの評価額は、投資家の需要と供給によって決まります。公開市場とは異なり、評価額が実態とかけ離れるケースがあります。間接投資先(AMZN・GOOGL等)の株価も、AI関連ニュースで大きく変動します。
3. IPOが延期される可能性
本記事に記載したIPO日程(SpaceX 6月・OpenAI Q4・Anthropic 10月)はいずれも「観測」または「計画段階」の情報です。市場環境・規制・経営判断によって延期・中止になる可能性があります。IPO参加を前提とした資金計画は避けてください。
4. AIバブル懸念
OpenAIのQ1収益目標未達報道(WSJ・Fortune)が示すように、高評価額と実際の収益性の乖離が指摘されています。粗利率33%(推計)という水準は、ソフトウェア企業として高くありません。推論コストの増大が続けば、収益性改善に時間がかかる可能性があります。
5. 為替リスク
米国株(AMZN・GOOGL・MSFT・NVDA・DXYZ等)への投資は円⇔ドルの為替変動リスクを伴います。本記事では1ドル=148円で参考換算していますが、実際のレートは変動します。ソフトバンクG(9984)は日本株のため、円建てで購入でき為替リスクを抑えられます。
6. DXYZのNAVプレミアム
Destiny Tech100(DXYZ)はクローズドエンド型ファンドのため、基準価額(NAV)に対して大幅なプレミアムで取引されることがあります。Morningstarが「割高」と警告していることを念頭に置き、購入前にNAVとの乖離率を確認してください。
11. まとめ|”買えない巨人”を”買える銘柄”で取り込む
Anthropic・OpenAI・SpaceXの3社は、2026年5月時点で合計約3兆ドルの評価額があり、いずれも非上場でした(SpaceXはその後6月12日に上場)。上場していない会社にも、株主の会社などを通じて間接的に関わる方法があります。
- Anthropic:AMZNとGOOGLが株主兼インフラパートナー。Q1含み益はそれぞれ$16.8B(約2.5兆円)・$36.9B(約5.5兆円)
- OpenAI:SoftBankG(9984)は日本株として買える。MSFTとNVDAも関係が深い
- SpaceX:2026年5月時点ではDXYZが主な上場間接投資手段。その後6月12日に上場
2026年5月時点では3社すべてにIPOの可能性がありました(SpaceXはその後6月12日に上場)。間接投資をするか、上場を待つか、投資しないかは、ご自身の目的とリスクの取り方に合わせて判断してください。
投資する場合は証券口座が必要です。
DXYZのページを開いたら、市場価格とNAV(基準価額)の差を一度見比べてみると、割高かどうかの目安になります。
AI半導体4社(NVIDIA・Broadcom・Micron・SK Hynix)の決算分析
免責事項
- 本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の売買を勧誘するものではありません
- 非上場企業の評価額・ARR等の数値は、公開された二次的情報源(Bloomberg等)をもとにしており、各社が公式に開示したものではありません
- 投資には元本割れのリスクがあります。投資判断はご自身の責任で行ってください
- 過去の業績や株価は将来の成果を保証するものではありません
- 記事内の数値は2026年5月1日時点の公開情報をもとにしています

