SKハイニックス(SK hynix・韓国の本体株 000660/米国のADR SKHY)の決算を、四半期ごとに記録していくページです。次回(10〜12月期)の発表日は、10月28日時点で未発表です。
※本記事は広告・PRを含みます。2026年10月28日時点で確認した情報をもとに作成しています(決算は2026年7〜9月期=10月28日発表分まで)。投資にはリスクが伴います。投資の判断はご自身でお願いします。
先に結論:2026年7〜9月期の売上は約104.6兆ウォンで、四半期として初めて100兆ウォンを超えました。営業利益も約83.3兆ウォンで、売上・営業利益とも市場予想(LSEG・FnGuide)を上回っています。一方で純利益は約39.8兆ウォンと前の四半期より58%少なく、その理由は発表文に書かれていません。数字だけ確かめたい方は表から、これからの話が気になる方は見通しの節から読んでみてください。
決算の数字(IR):売上・営業利益とも過去最高
10月28日の発表文(韓国の会計基準K-IFRS・連結・速報値)の数字です。売上・営業利益とも四半期の過去最高で、前の四半期より32%・38%増えました。
| 項目 | 2026年7〜9月期 | 2026年4〜6月期 | 前の四半期比 | 2025年7〜9月期 | 前年同期比 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上 | 104兆6,155億ウォン | 79兆3,187億ウォン | +32% | 24兆4,489億ウォン | +328% |
| 営業利益 | 83兆3,338億ウォン | 60兆5,426億ウォン | +38% | 11兆3,834億ウォン | +632% |
| 営業利益率 | 80% | 76% | +3ポイント(会社の表示) | 47% | +33ポイント(会社の表示) |
| 純利益 | 39兆7,756億ウォン | 93兆9,226億ウォン | −58% | 12兆5,975億ウォン | +216% |
※出所:SK hynix「SK hynix Announces 3Q26 Financial Results」(2026年10月28日)。「+3ポイント」は会社の表示です(四捨五入する前の値で計算すると約3.3ポイント・当サイトの計算)。
7〜9月期末の現金は114.5兆ウォンで、前の四半期末より26.5兆ウォン増えました。借入は15.8兆ウォン(2.8兆ウォン減)で、差し引きのネットキャッシュは98.7兆ウォンです。製品では、DRAMはサーバー向けのDDR5(DRAMの規格の1つ)が大きく伸び、HBM4(AI向けの高速メモリHBMの新しい世代)の出荷が本格的に始まりました。NANDは、321層のeSSD(サーバー向けのSSD)が伸びています。
市場予想との比較:売上と営業利益は上回り、純利益は下回る
市場予想は、集計した会社と報じた媒体ごとに分けました。売上と営業利益は、LSEGとFnGuideのどちらの予想も上回りました。純利益は、FnGuideの予想を下回っています。
| 項目 | 実績 | LSEG SmartEstimates(CNBCの報道) | FnGuide(Korea JoongAng Dailyの報道) |
|---|---|---|---|
| 売上 | 104.62兆ウォン | 98.34兆ウォン(実績が約6.4%上回る) | 98.23兆ウォン(約6.5%上回る) |
| 営業利益 | 83.33兆ウォン | 76.72兆ウォン(約8.6%上回る) | 76.96兆ウォン(約8.3%上回る) |
| 純利益 | 39.78兆ウォン | — | 61.29兆ウォン(約35%下回る) |
※実績は報道の書き方(兆ウォンの小数2けた)にそろえ、差の%は当サイトで計算しました。「—」は報道で確かめられなかった項目です。FnGuideの予想は集計の時点で変わります(発表前の10月19日の報道では営業利益76.964兆ウォン)。出所:CNBC(米国時間10月27日)・Korea JoongAng Daily・MoneyToday。
発表の日のソウルでは、株価が大きく上がったと報じられました(CNBCの報道)。韓国取引所の公表値は確かめていないため、値は載せていません。最新の株価は、証券会社の画面で確かめてください。
会社の見通しと方針:発表文とCEOの言葉から
CEOの郭魯正(Kwak Noh-Jung)氏は発表文で、事業の形が「transforming into one with earnings stability and mid-to-long term demand visibility」と述べています。利益が安定し、中長期の需要が見通せる形に変わりつつある、という説明です。見通しと方針を、4つに分けて並べます。
1. HBM4は10〜12月期に主力の見込み
HBM4は、10〜12月期に出荷の数量と売上のどちらでも、ひとつ前の世代のHBM3Eを上回る見込みです。あわせて、工場のM15Xを年末までに最大の能力まで引き上げるとしています。
2. 2027〜2028年の生産能力の50%超を長期契約に
2027〜2028年の生産能力の50%超について、大手クラウドなど14社と長期契約(LTA)を結びました。契約期間はふつう5年で、延長も話し合っているとしています。価格は、合意した幅の中で市場の状況を反映するしくみです。
3. 需要が供給を上回る状態は、2030年まで続く見方
会社は、メモリの需要が供給を上回る状態が2030年まで続くと見ています。2027年は、龍仁(Yongin)の第1期の本格的な稼働などで投資が大きく増える見込みです(規模と時期は、需要・競争力・収益性・投資効率を見て柔軟に決める)。どちらも会社の見通しで、その通りになるとは限りません。
4. ソリダイムの上場の検討をやめた
子会社のソリダイム(Solidigm)の上場(IPO)は、検討をやめました。郭CEOは、最近の金融市場の状況などを考えた結果だと説明しています。今進めることは「would not be the best way to achieve the originally anticipated outcome」、つまり当初に見込んでいた結果を得るための最善の方法ではない、という判断です。
株主還元:7〜9月期の配当は1株20,000ウォン
7〜9月期の配当は1株20,000ウォンで、そのうち10,000ウォンは特別配当です。郭CEOは特別配当について、「return the gains realized from our investment in Kioxia this year to shareholders」(今年キオクシアへの投資で得た利益を、株主に返す)と説明しています。
| 項目 | 中身 |
|---|---|
| 2026年度の株主還元の合計 | 約100兆ウォン(現金配当30兆ウォン以上+自社株買い・消却60兆ウォン以上。後者は8月に発表した40兆ウォンを含む) |
| 7〜9月期の配当 | 1株20,000ウォン(業績の改善による10,000ウォン+特別配当10,000ウォン)。総額14兆ウォン |
| 今回の発表の自社株買い | 20兆ウォン。うち10兆ウォンは全部消却。残りの約10兆ウォンは社員の報酬に使い、株主還元の合計には入れない |
| 8月に発表した自社株買い(40兆ウォン) | 発表の前の週に買い終え、近く消却する予定 |
※消却は、買った自社の株を消して、株数を減らすことです。
還元の原則として、会社は次の3つを挙げています。
- 配当は、業績をもとに決める
- 大きな投資利益が出たら、特別配当で上乗せして返す
- 自社株買いは、毎四半期続ける
ほかのメモリ2社との比べ方は「メモリ3強の配当・株主還元と財務健全性」にまとめています。
確かめられなかったこと
- 純利益が58%減った理由:発表文に書かれていません。前の四半期の純利益には、投資資産に関する利益(investment asset-related gains)が約63兆ウォン含まれていました(Investing.comの決算資料の要約)。今回の減少とのつながりは、発表文からは分かりません。
- 説明会(電話会議)の質疑:参加にメールの確認が要るため、聞いていません。
- 韓国取引所の終値:公表値の確認にログインが要るため、載せていません。
- 米国のADR(SKHY)を持つ人への配当の金額と時期:確かめていません。
7月の決算のあとに見ていた3点は、どうなった?
4〜6月期の決算のあと、「SKハイニックス株の見方」で挙げていた3点を、答え合わせします。市場予想は上回り、残りの2つは数字ではまだ確かめられていません。
| 見ていた点 | 7月の時点 | 10月28日の発表 |
|---|---|---|
| 売上・営業利益が市場予想を上回るか | 4〜6月期は予想に届かなかった | 上回った(LSEG・FnGuide) |
| HBM4の出荷が計画どおり増えるか | 4〜6月期に量産出荷を始め、下期に増やす計画 | 出荷が本格的に始まり、10〜12月期に主力の見込み。出荷量の数字は未確認 |
| HBMのシェアをサムスンにさらに奪われていないか | 4〜6月期は50%で1位(前年同期は64%・Counterpoint調べ) | 7〜9月期のシェアは未確認 |
これまでの四半期の一覧と、前回(4〜6月期)のふり返り
決算のたびに、新しい四半期を上に足していきます。
| 四半期 | 発表日 | 売上 | 営業利益 | 市場予想との差 |
|---|---|---|---|---|
| 2026年7〜9月期 | 2026年10月28日 | 104兆6,155億ウォン | 83兆3,338億ウォン | 売上・営業利益とも上回る(LSEG・FnGuide) |
| 2026年4〜6月期 | 2026年7月29日 | 79兆3,187億ウォン | 60兆5,426億ウォン | 売上・営業利益とも届かず(予想84兆・64兆ウォン) |
4〜6月期は売上・営業利益とも当時の過去最高でしたが、予想に届かず、株価は一時15%下げ、終値では9.6%安でした(CNBC)。
※4〜6月期は、SK hynix「SK hynix Announces 2Q26 Financial Results」(2026年7月29日)、予想と株価の動きはCNBC、投資資産に関する利益はInvesting.com、HBMのシェアはCounterpoint Research(The Asia Business Daily・9月3日)によります(2026年9月26日確認)。それより前の四半期は「SKハイニックス株の見方」の表にあります。更新の記録:2026-10-28 作成(7〜9月期と4〜6月期を記録)。
次の決算はいつ?(2026年10〜12月期)
次回:2026年10〜12月期の決算
- 発表日:未発表(2026年10月28日時点で、会社の告知はありません)
- 前回の例:7〜9月期は、10月21日にSK hynixのニュースルームで日程が告知されました(発表文は9時前、説明会は9時から。ソウル時間=日本時間)
発表日は推測では書かず、会社の告知が出たらこの欄を書き換えます。
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日本から買うには:SKHYを扱う米国株口座
米国のナスダックに上場しているADR「SKHY」なら、米国株を扱う日本の証券会社で取引できます。ADRは、米国で売買できるようにした預託証券で、1枚は普通株の10分の1です(目論見書)。韓国の本体株(000660)も含めた証券会社ごとの違いは、記事「SKハイニックス株の買い方」で比べました。
NISAの成長投資枠で持ちたい方には、公式の告知でSKHYを成長投資枠の対象と明記している松井証券が合います(2026年9月26日確認)。
松井証券(米国株口座・ADR「SKHY」はNISA成長投資枠の対象)
SKHYは新NISA成長投資枠の対象(松井証券公式・2026年9月26日確認)。米国株の手数料は約定代金×0.495%(税込・上限22米ドル)、NISA口座なら0円。取引通貨「円」の発注は25銭/米ドル。※広告・PR
マイクロンなど米国のメモリ株と同じ口座で並べて持ちたい方には、DMM株が合います。SKHYを扱っていて、NISA口座なら米国株の取引手数料は0円です(2026年9月26日確認)。
DMM株(米国株口座・ADR「SKHY」/Micron)
米国株の手数料は約定金額×0.495%(税込・上限22米ドル)、NISA口座なら0円。円貨決済・為替取引は1ドルあたり25銭(片道)(DMM株公式・2026年9月26日確認)。※広告・PR
まとめ
2026年7〜9月期は売上が初めて100兆ウォンを超え、売上・営業利益とも市場予想を上回りました。純利益は前の四半期より58%少なく、理由は発表文にありません。会社は、HBM4が10〜12月期に主力になる見込み、2027〜2028年の生産能力の50%超の長期契約、2026年度に約100兆ウォンの株主還元を示しました。
今回の見通しのうち、いちばん気になる1つ(HBM4か、長期契約か、配当か)を決めておくと、次の決算でどこを確かめればよいかがはっきりします。
投資の判断は、最新の公式情報を確かめたうえで、ご自身でお願いします。
※本記事は情報提供を目的としており、特定の銘柄の売買をすすめるものではありません。2026年10月28日時点で確認した会社の発表文・公開情報をもとに作成していますが、正確性・完全性を保証するものではありません。投資の判断と売買の最終決定は、ご自身でお願いします。筆者(island-name)は自分の資金で株式投資をしている個人投資家です。
