「家事代行って、実際どれくらい広がっているの?」。市場の大きさを、公表されているデータから見ていきます。
※本記事は広告・PRを含みます。2026年5月時点の情報をもとに作成しています。
この記事でわかること
- 公表データで見る家事代行を含む市場の規模と、利用する人の割合
- 市場が伸びている理由(需要側・供給側)
- 海外との違いと、今後の伸びを支える動き
先に結論:家事代行だけの市場規模は、公表資料に載っていません。ただ、家事代行を含む生活支援サービスの市場は伸びていて、家事代行を利用する人の割合も少しずつ増えています。背景には、共働き世帯の増加やマッチング型(頼みたい人と働き手を引き合わせる形)の広がりがあります。「数字の出どころも知りたい」という方も、一つずつ確かめながら読んでみてください。
まずは市場の大きさからです。矢野経済研究所が2024年7月に公表した調査では、家事代行・ハウスクリーニング・ホームセキュリティ・見守りサービス・家具家電レンタルの「主要5分野」を合わせた市場は、2023年度に5,633億円(前年度比104.2%)、2024年度は6,158億円になる見込みとされています(出典:矢野経済研究所「住まいと生活支援サービスに関する調査を実施(2024年)」)。
ここで気をつけたいのは、この数字が家事代行以外のサービスも含んだ合計だという点です。家事代行だけの市場規模は、この公表資料には載っていません。
利用する人の割合を見ると、矢野経済研究所が2026年9月に公表した消費者調査では、家事代行を現在利用している人は2.3%で、2024年調査の1.9%から少し増えています(出典:矢野経済研究所「生活支援サービスに関する消費者アンケート調査を実施(2026年)」)。
家事代行を含む市場が伸びている理由
伸びの背景には、利用する側と、提供する側の両方の変化があります。
需要側の変化
- 共働き世帯の増加:総務省「労働力調査」をもとにした労働政策研究・研修機構のまとめでは、2023年の共働き世帯は1,278万世帯で、専業主婦世帯(517万世帯)の2倍以上(出典:JILPT)
- コロナ禍による在宅時間の増加:自宅の清潔さへの意識が高まり、プロに頼みたいというニーズが表に出てきた
- 高齢化の進行:体力的に家事が難しくなった高齢世帯からの需要
供給側の変化
- マッチング型プラットフォームの普及:タスカジ、CaSyなどがスマホで手軽に予約できる仕組みを確立
- 価格の選択肢の広がり:従来の派遣型に加えてマッチング型が広がり、1時間1,500円台から頼めるサービスも
- 事業者の多様化:ベアーズ、ダスキン、カジーなど大手のほか、地域密着型の中小事業者まで、さまざまな会社がある
なかでも大きいのは、マッチング型サービスの登場です。以前は「会社に電話して、見積もりをもらって、契約して……」という流れが一般的でした。それがスマホのアプリから予約できるようになり、利用のハードルはぐっと下がりました。
海外との違い|日本で家事代行が広がりにくかった理由
海外に目を向けると、スウェーデンやフランス、ベルギーのように、家事代行の費用を税控除やバウチャー(補助券)で後押ししている国があります。日本には税控除のような国の制度はありません。一方で、国の実証事業(経済産業省の福利厚生導入実証事業=利用料金の補助)や、一部の自治体による利用料の補助はあります(2024年7月公表の時点。出典:矢野経済研究所「住まいと生活支援サービスに関する調査を実施(2024年)」)。
日本で家事代行が広がりにくかった理由としては、次のような点がよく挙げられます。
- 「家事は家庭内でやるべき」という文化的価値観が根強い
- 住宅面積が小さく、他人を家に入れることへの心理的抵抗が大きい
- 家事代行スタッフの労働環境・待遇面の課題が、普及の壁になっている
反対にいえば、こうした壁が低くなれば、利用が広がる余地があるということです。
数字の話を、自分の家に引き寄せると
市場が伸びているということは、選べるサービスが増えているということです。定期型の一例がきらりライフサポートで、依頼内容を家庭ごとに決められる完全オーダーメイド型です。
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今後の見通し|伸びを支える3つの動き
家事代行だけの将来の市場規模を示した公的な予測は、見当たりませんでした。そこでここでは、今後の伸びを後押ししそうな動きを整理します。
- 品質の「見える化」:全国家事代行サービス協会が運営し、日本規格協会が審査する「家事代行サービス認証」があり、経済産業省のサイトでも紹介されている(出典:経済産業省 ライフステージサービス)
- 企業の福利厚生としての導入:従業員の離職防止・生産性向上を目的に、家事代行の利用を福利厚生に取り入れる企業もある
- テクノロジーの活用:スマホアプリでの予約やスタッフとのマッチングなど、手軽に頼める仕組みが広がっている
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市場拡大で利用者にとって何が変わるか
会社やサービスが増えると、利用する側にはどんな変化があるのでしょうか。大きく分けて、3つの変化が期待されます。
1. 料金の選択肢が増える
事業者どうしの競争が進めば、1回ごとに頼むプランや定期プランなど、料金の選択肢が増えると考えられます。自分の使い方に合う料金の決まり方を、選びやすくなるでしょう。
2. 選ぶ手がかりが増える
スタッフの研修制度や利用者の評価の仕組み、先ほどふれた認証制度などは、サービスを比べるときの手がかりになります。
3. 選択肢が多様化する
掃除・料理だけでなく、次のような、専門に特化したサービスも見られます。
- 整理収納アドバイザー付きの片づけ代行
- 産前産後専門の家事サポート
- 高齢者向けの買い物代行・安否確認付きプラン
- ペットケアと家事を組み合わせたセットプラン
暮らしに合わせて、頼み方を選べる時代になりつつあります。
まとめ
家事代行市場のポイントを整理します。
- 家事代行を含む生活支援サービス主要5分野の市場は、2023年度に5,633億円(矢野経済研究所)。家事代行だけの規模は公表資料には載っていない
- 家事代行を現在利用している人は2.3%(2026年調査)で、2024年の1.9%から少し増えた
- 共働き世帯の増加、コロナ後の意識の変化、マッチング型の普及が伸びの背景
- 海外には税控除や補助で後押しする国がある。日本に税控除の制度はないが、国の実証事業や一部自治体の利用料補助はある
- 認証制度やアプリ予約など、選びやすく頼みやすくする動きが進んでいる
サービスが増えるほど、利用する側にとっては比べて選べる幅が広がります。家事代行に興味がある方は、料金や頼める内容を比べたうえで、自分の暮らしに合うかを検討してみてください。
まずは、住んでいる地域で頼めるサービスがあるか、対応エリアだけでも調べておくのがおすすめです。

